M5StickC PlusとAmbientでCO2の推移を可視化した

前回の記事では、M5StickC PlusとMH-Z19CでCO2濃度を測定し、画面に表示しました。今回は、CO濃度の推移をチャートで見れるようにするため、測定値をクラウドに蓄積して可視化してみました。

CO2濃度の測定画面

クラウドサービス

データを蓄積するクラウドサービスはAmbientを使いました。無料枠でも、8チャネル×8種類のデータ、データの保存期間1年間と、個人で使うには十分すぎるサービスです。有料版は、データの受信監視や通知が利用できるようです。

クラウドサービスなので、M5StickC Plusからデータを送信するには、インターネットに繋がるWiFiのアクセスポイントが必要です。

セットアップ

Ambient公式ドキュメントの以下の手順で、チャネル生成まで行います。

  1. ユーザー登録(無料)
  2. チャネル生成

生成したチャネルの「チャネル設定」で、以下の通りデータ名を変更しておきます。

  • データー1:CO2
  • データー2:温度

Ambientのライブラリは、Arduino IDEのメニューバーの「ツール → ライブラリを管理…」で、「ambient」と検索すると見つかります。ライブラリ名は「Ambient ESP32 ESP8266 lib」です。バージョンは1.0.1でした。

ソースコードの更新

前回の記事のソースコードに、以下のコメント部分を追記します。「…」の部分は各自の環境に合わせて、WiFiのアクセスポイントの情報と、生成したチャネルのチャネルIDとライトキーを記載します。

#include <M5StickCPlus.h>
#include <MHZ19_uart.h>
// Ambientライブラリをインクルードする。
#include "Ambient.h"
const int rx_pin = 36;
const int tx_pin = 26;
// WiFiアクセスポイントのSSIDとパスワードを設定する。
const char* ssid = "...";
const char* password = "...";
// Ambientで作ったチャネルのチャネルIDとライトキーを設定する。
unsigned int channelId = ...;
const char* writeKey = "...";
MHZ19_uart mhz19;
// WiFiとAmbientの変数を宣言する。
WiFiClient client;
Ambient ambient;
void setup()
{
M5.begin();
pinMode(36, INPUT);
gpio_pulldown_dis(GPIO_NUM_25);
gpio_pullup_dis(GPIO_NUM_25);
Serial.begin(9600);
mhz19.begin(rx_pin, tx_pin);
mhz19.setAutoCalibration(false);
M5.Lcd.setRotation(3);
M5.Lcd.setTextSize(4);
// Wi-Fiアクセスポイントに接続する。
WiFi.begin(ssid, password);
while (WiFi.status() != WL_CONNECTED) {
delay(100);
}
M5.Lcd.println("WiFi connected.");
// Ambientを初期化する。
ambient.begin(channelId, writeKey, &client);
M5.Lcd.println("MH-Z19 is warming up now.");
delay(10 * 1000);
}
void loop()
{
int co2ppm = mhz19.getCO2PPM();
int temp = mhz19.getTemperature();
M5.Lcd.fillScreen(BLACK);
M5.Lcd.setCursor(0, 0);
M5.Lcd.print("co2: ");
M5.Lcd.println(co2ppm);
M5.Lcd.print("temp: ");
M5.Lcd.println(temp);
// 測定値をAmbientに送信する。
ambient.set(1, co2ppm);
ambient.set(2, temp);
ambient.send();
delay(5000);
}

チャートの確認

Ambientでデータを送信したチャネルを開くと、CO2濃度の推移を可視化できました!
左のCO2のチャートを見ると、15:30:00過ぎに600ppmぐらいまで下がっています。これはエアコンをつけて窓を締め切った部屋から、ベランダに出たためです。

Ambientのチャート画面

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