❶は、勤務先から受け取る給与や賞与の1年間の合計金額です。
給与を渡す会社側の視点なので”支払”金額となってますが、受け取る側から見ると”収入”金額になります。1年間の収入なので、いわゆる「年収」はこれのことです。
❷は、収入のうち税金を計算する前の金額です。
「❶の金額」と「以下の表」を使って求められます。
画像の例でいうと、❶は 400万円 なので、以下の表の5行目にあたります。これを計算すると、「400万円 ✕ 20% + 44万円 = 124万円」です。❶からこの金額を引くと、❷になります。
440万円(❶)ー 124万円 = 216万円(❷)
収入金額 | 給与取得控除額 |
〜 162.5万円 | 55万円 |
162.5万円 〜 180万円 | 収入金額 ✕ 40% ー 10万円 |
180万円 〜 360万円 | 収入金額 ✕ 30% + 8万円 |
360万円 〜 660万円 | 収入金額 ✕ 20% +44万円 |
660万円 〜 850万円 | 収入金額 ✕ 10% + 110万円 |
850万円 〜 | 195万円 |
❸は、安くなる税金の金額です。
保険料を払っていたり、子供がいる場合に税金が安くなることがあります。
画像の例でいうと、「Ⓐの金額」と48万円を足すと❸になります。
90万円(Ⓐ)+ 48万円 = 138万円(❸)
※この48万円は年によって金額が違います。2020年から48万円ですが、それ以前は38万円です。
❹は、払う税金の金額です。
この金額は、ベースとなる税金(所得税)と、東日本大震災からの復興のための税金(復興特別所得税)の合計です。
※復興特別所得税は、2013年から2037年までかかります。
まずはこれまでの金額を使って、税金の対象となる金額を計算します。画像の例でいうと、「216万円(❷)ー 138万円(❸)= 78万円」です。次に、以下の表を使って所得税を計算します。
78万円 ✕ 5% = 3万9,000円(所得税)
課税所得金額 | 税率 | 控除額 |
〜 195万円 | 5% | なし |
195万円 〜 330万円 | 10% | 9万7,000円 |
330万円 〜 695万円 | 20% | 42万7,000円 |
695万円 〜 900万円 | 23% | 63万6,000円 |
そして、所得税から復興特別所得税を計算します。
3万9,000円(所得税) ✕ 2.1% = 819円(復興特別所得税)
所得税と復興特別所得税を足すと、❹になります。
3万9,000円(所得税) + 819円(復興特別所得税)= 3万9,819円
→ 3万9,800円(❹)
(100円未満は切り捨て)
※本記事は、2021年11月1日時点の情報です。税金の金額や計算式は、今後変わる可能性があります。